「半田っ子」 No.107 2004.9.13

有言実行のすすめ

 今年の夏は、寝不足気味だった人も多かったのではないでしょうか。
 アテネオリンピックにおける日本人選手の大活躍に、毎日深夜までテレビにかじりついて応援したのが思い出されます。
 さて、このオリンピックで活躍した若い選手の言動を見聞きして、「有言実行」も大切なのかなという思いをしたのは、私だけだったのでしょうか。
 日本では、昔から「不言実行」が美徳とされた感がありますが、水泳の北島康介選手や柔道の谷亮子選手の「有言実行」による金メダルの確保をみていると、「有言実行」が、これからの子どもたちには不可欠なのかも知れません。当然のことながら、「絶対金メダル」という周りの期待を受ける中、彼らはそのプレッシャーを逆にことばにすることで、自分自身を集中させていったのだと思います。
 では、半田っ子の2学期以降の生活でこのような「有言実行」をさせる場面はと考えると、ある子は生活場面であったり、ある子は学習活動であったりするかも知れません。「有言」=「自分の目標をしっかり立て、学校であるならば教師や友だちに、家庭であればお父さんやお母さんにその目標を宣言する」ことで、「実行」の励みやくさびになるのではないかと思います。ただ、何もかもという目標を立てても、「実行」していくことはできないと思います。目標の絞り込みも「有言実行」のための大切な要素になります。担任を中心にして学校では目標の絞り込みについて、アドバイスをしていきます。ぜひ、ご家庭でも子どもたちが立てるその目標に耳を傾け、「有言実行」できるようにアドバイスをよろしくお願いします。

スポーツで育つもの

 オリンピックや高校野球を見ていて、また自分自身が少年野球を指導していることから、スポーツで育てたいものは何かを考えました。
 体力、夢、勇気、忍耐力、人間のすばらしさなどではと思います。特に,夢を叶えるには、忍耐力が必要になってきます。(高校野球をしていた息子から、「夢を叶えるには耐えるしか無し」の言葉を聞かされた時、共感しました)
 ぜひ、スポーツへのチャレンジをさせていきたいものです。

新聞のエッセイから

 教育関係の新聞のエッセイに、「関心のないものは見えない中学生」ということが書いてありました。確かに視野の狭さは子どもたちの特徴でもありますが、今の中学生の情報の取捨は大胆になってきている感じです。いろいろなことを幅広く知って欲しいという願いはありますが、われわれ大人もなかなかできないものです。
 しかし、金子みすずの「目には見えねども・・・・」という詩のような感性は子どもたちから消したくないものです。

( 校 長 小 宮 克 裕 )